ブログ

ブログ

2026.09.26

これからの家づくりで心がけておくべきこと

これからの家づくりで心がけておくべきこと

「コンクリートの値段が上がっているので、
基礎工事の価格を少し見直してもらえませんか?」

先日、基礎工事をお願いしている業者さんから、
こんな相談を受けました。
ここ数年、コンクリートだけに限らず、
さまざまな建築資材や設備の価格が上昇しています。

また、住宅に求められる耐震性能や断熱性能などの基準も変化し、
以前に比べると、一定の性能を確保するために必要な
建築コストそのものも高くなっています。

つまり、ほんの数年前と比べても、
家づくりに必要となる費用は
確実に大きくなっているということです。

おはようございます。
Tsumugu Houseの新内です。

もちろん、物価の上昇と同じように
収入も増えていくのであれば、
家計への影響はある程度吸収出来るかもしれません。

しかし、
「物価が上がった分だけ、
自分たちの暮らしにも余裕が増えている」
という実感をお持ちの方は、
それほど多くないのではないでしょうか。

食料品や光熱費、ガソリン代、
そしてさまざまなサービスの価格が上がれば、
当然ながら家づくり以外にも
必要なお金は増えていきます。

だからこそ、これからの家づくりは、
これまでと同じ感覚で考えるのではなく、
時代に合わせて考え方そのものを
変えていく必要があると思います。

✔家づくりも時代に合わせて考える

建築コストが上昇する一方で、
家計にもさまざまな負担が増えていくのであれば、
家づくりにかける費用についても
より慎重に考えなければいけません。

とはいえ、
「価格を抑えるために性能を落としましょう」
というのでは本末転倒です。

これから何十年も暮らす家ですから、
耐震性や断熱性など、
必要な性能まで削るべきではありません。

では、品質や性能を出来るだけ落とさず、
家づくりの費用を抑えるためには
どうすればいいのでしょうか。

そのために、まず考えていただきたいのが、
「本当にその広さが必要なのか?」
ということです。

家は面積が大きくなれば、
その分だけ基礎や屋根、外壁、床、壁なども増え、
建築費が上がりやすくなります。

逆に言えば、
必要のないスペースをなくし、
家を適正な大きさにすることが出来れば、
性能や素材をむやみに落とすことなく、
建築費を抑えられる可能性があります。

ところが、家をコンパクトにすることに
抵抗を感じる方は少なくありません。

その理由はいくつかあります。

✔理由1:周りに合わせてしまうから

家を建てようと思えば、
住宅展示場や完成見学会へ
足を運ぶ方も多いと思います。
そして、そこで立派な家を何軒も見ているうちに、
「これくらいは必要なんだ」
という感覚になってしまいます。

広いLDKがあって、
その横には和室があって、
2階には主寝室と人数分の子ども部屋があって、
それぞれの部屋に収納があり、
さらに大容量のウォークインクローゼットや納戸もあって、
ご主人の書斎があって、
奥さんの家事室もあって、
家族用と来客用に玄関まで分かれている。

こうした家を見続けていると、
いつの間にかそれが
「普通の家」だと思うようになります。

そして、
「せっかく家を建てるんだから」
と、一つ、また一つと希望を追加していく。
その結果、当初考えていた予算よりも
家がどんどん大きくなってしまうというわけです。

もちろん、本当に必要なのであれば
つくるべきだと思います。
でも大切なのは、
「みんながつくっているから」ではなく、
「自分たちの暮らしに本当に必要だから」
という理由で選ぶことではないでしょうか。

✔理由2:坪数だけで家の大きさを判断してしまうから

家が大きくなってしまう2つ目の理由が、
「家はこれくらいの坪数が必要だ」
という固定概念です。
「最低でも30坪は欲しい」
「出来れば35坪、40坪くらいあった方が安心」
このように考えている方も
多いのではないでしょうか。

しかし、30坪だから暮らしやすく、25坪だから暮らしにくい、
というわけではありません。

同じ30坪でも、廊下がたくさんある家と、
ほとんど廊下がない家では、実際に使える空間の広さは違います。

また、階段や2階ホールが必要な家と、
生活のほとんどをワンフロアで完結出来る平屋でも、
必要となる面積は変わります。

つまり、
「何坪あるか」より、
「その面積をどれだけ有効に使えているか」
の方が大切だということです。

家の大きさを考えるときは、
最初に坪数を決めるのではなく、
「自分たちの暮らしには何が必要なのか?」
というところから考えてみてください。
そうすれば、
思っていたよりコンパクトな家でも
十分に暮らせることに気付くかもしれません。

✔理由3:見栄を張ってしまうから

そして3つ目が、
「小さな家を建てるのは恥ずかしい」
という気持ちです。

周りの家より小さいと、なんとなく見劣りするような気がする。
友人や親戚の家より小さいと、少し恥ずかしいような気がする。

土地についても同じで、
「せっかく買うなら、少しでも広い方がいい」
と思ってしまいます。

こうした気持ちは、決して珍しいことではないと思います。

しかし、その見栄のために何百万円も予算が増え、
その後何十年も住宅ローンの負担が続くとしたら、
果たしてそれは本当に必要なことでしょうか。

大切なのは、
家の大きさを人と比べることではありません。

自分たち家族にとって、
ちょうどいい家をつくることです。

✔「小さい家」と「狭い家」は違う

ここは、ぜひ知っておいていただきたいところです。
面積が小さい家だからといって、
必ずしも狭く感じるわけではありません。

逆に、面積が大きくても、間取りや窓のつくり方によっては
窮屈に感じる家もあります。

視線がどこまで抜けるのか。
どこから光が入ってくるのか。
廊下などの無駄なスペースがどれくらいあるのか。
天井やドア、窓のラインがどのように整理されているのか。
収納が適切な場所に配置されているのか。
こうした設計の工夫によって、実際の面積以上に広く、
明るく開放的に感じる家をつくることは出来ます。

つまり、
家を小さくすることと、
暮らしを小さくすることは同じではない

ということです。
むしろ、必要のない面積を削ることによって
建築費を抑えることが出来れば、
その分、住宅ローンの負担も軽く出来ます。

さらに、家をコンパクトに出来れば、
必要となる土地も小さく出来る可能性があります。
土地を小さく出来れば土地代を抑えられ、
庭の面積も小さくなれば、
外構工事にかかる費用も抑えやすくなります。

つまり、
家を適正な大きさにする
↓
建築費を抑える
↓
必要な土地を小さくする
↓
土地代を抑える
↓
外構費も抑える

というように、
家づくり全体の費用を圧縮することにつながっていくわけです。

だからこそ、これから家づくりをされる方には、
まず今だけではなく、
10年後、20年後、そして老後まで見据えた
資金計画を立てていただきたいと思います。

そして、
土地にいくらかけられるのか。
家にいくらかけられるのか。
外構にいくらかけられるのか。
その適正な予算を知ったうえで、
その範囲の中で出来る家づくりをしてください。

決して、
「家は最低○坪必要」
「土地は最低○坪必要」
といった固定概念から
家づくりを始めないようにしてください。

たとえ周りより面積の小さな家だったとしても、
設計次第で、より暮らしやすく、
より明るく開放的な住まいをつくることは出来ます。

そして、シンプルで美しく、
高級感のある住まいに仕上げることも出来ます。

これからの家づくりで大切なのは、
「どれだけ大きな家を建てるか」ではなく、
「どれだけ無駄なく、豊かに暮らせる家をつくるか」。

「家とはこういうものだ」という固定概念に縛られ、
家を建てた後の暮らしを
住宅ローンのために犠牲にしてしまわないように。

自分たち家族にとっての
「ちょうどいい家」を考えていただければと思います。

それでは…。