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2026.10.03
イニシャルコストとランニングコスト
家の大きさは、
建築費だけを左右するわけではありません。
家を建てた後に必要となる、さまざまな費用にも影響します。
例えば、40坪の家と25坪の家。
同じような断熱性能や設備、
暮らし方で比較したとしても、
一般的には家が大きくなれば
冷暖房しなければならない空間も大きくなるため、
必要となるエネルギーも増えやすくなります。
また、家の大きさや評価額などによって、
建物にかかる固定資産税や都市計画税にも
違いが生じます。
つまり、家の大きさは、
建てるときの「イニシャルコスト」だけではなく、
建てた後の「ランニングコスト」にも
関係してくるということです。
おはようございます。
Tsumugu Houseの新内です。
では、土地についてはどうでしょうか?
一般的に考えれば、
25坪の家を建てる場合と
40坪の家を建てる場合では、
40坪の家の方がより広い土地を
必要とする可能性が高くなります。
土地が広くなれば、
当然、土地そのものの購入費用も増えます。
そして、土地の評価額などによっては、
固定資産税や都市計画税の負担も大きくなります。
さらに、土地が広くなれば、
その分だけ庭や駐車場、境界など、
外構工事をする面積も増えやすくなります。
つまり、家を必要以上に大きくするということは、
建築費が増えるだけではなく、
土地代や外構費、税金、光熱費など、
家づくりに付随するさまざまな費用まで
増やしてしまう可能性がある
ということなんですよね。
だからこそ、
家づくりの予算を考えるときには、
「建物はいくらなのか?」
だけではなく、
「建てるときから、建てた後まで、
トータルでいくら必要なのか?」
という視点を持っていただきたいと思います。
✔家をコンパクトにするためには?
では、家づくりにかかる費用を抑えるために、
家をコンパクトにするとしたら、
どこを見直せばいいのでしょうか?
もちろん、ただやみくもに
家を小さくすればいいわけではありません。
必要なところまで削ってしまえば、
かえって暮らしにくい家になってしまいます。
だからこそ、
「必要なもの」と「なくても困らないもの」
を一つひとつ考えていくことが大切です。
例えば、
“廊下”はどうでしょうか?
廊下は、部屋と部屋をつなぐためのスペースです。
もちろん、間取りによっては
必要になる場合もあります。
しかし、出来るだけ廊下を減らすことが出来れば、
その分だけ家の面積を小さくすることが出来ます。
しかも、廊下を減らすメリットは、
建築費を抑えられることだけではありません。
廊下によって空間が細かく区切られ、
それぞれのドアを閉めて生活すると、
冷暖房している部屋とそうでない場所との間に
温度差が生まれやすくなります。
夏であれば、
涼しい部屋と暑い廊下。
冬であれば、
暖かい部屋と寒い廊下。
このような温度差を
出来るだけ少なくするという意味でも、
必要以上に廊下をつくらない間取りには
メリットがあります。
そして、忘れてはいけないのが、
この廊下にも当然、
部屋や収納と同じように
建築コストがかかっているということです。
例えば、
建築費を単純に1㎡あたり約28万円として考え、
家全体で約6帖、つまり約10㎡の廊下があるとすれば、
そこには単純計算で約280万円分の
面積コストがかかっていることになります。
もちろん、実際の建築費は
廊下だけを切り取って計算出来るものではありませんが、
「ただ通るためだけの場所にも、
建築費はかかっている」
ということは、
知っておいていただきたいと思います。
✔部屋は「今」だけでなく「将来」まで考える
部屋の数や広さについても、
同じように考えてみてください。
例えば、お子さんが3人いらっしゃるとして、
それぞれに6帖の子ども部屋をつくれば、
6帖×3部屋=18帖のスペースが必要になります。
もちろん、
子ども一人ひとりに個室をつくること自体が
悪いわけではありません。
ただ、考えていただきたいのは、
「その部屋を何年間使うのか?」
ということです。
子どもたちは成長し、
いずれ進学や就職、結婚などをきっかけに
家を出ていく可能性があります。
そうなれば、
その部屋を子ども部屋として使う期間は、
家に住み続ける何十年という時間の中では
意外と限られています。
それなら最初から、
必ず6帖必要だと決めつけるのではなく、
ベッドと机、必要な収納が置ける
適度な広さにするという考え方もあります。
先ほどと同じように、
仮に1㎡あたり約28万円として単純計算すれば、
18帖(約30㎡)には
800万円を超える面積分のコストがかかることになります。
もし、それぞれの部屋を
少しずつコンパクトにすることが出来れば、
家全体の面積を小さくすることが出来ます。
そして、その分、
建築費を抑えることが出来ます。
大切なのは、
子ども部屋をなくすことではなく、
本当に必要な広さを考えること
です。
✔家を小さくすると、建築費以外も小さくなる
こうした見直しは、
一つひとつを見ると
それほど大きなものではないかもしれません。
廊下を少なくする。
子ども部屋を少しコンパクトにする。
寝室を必要以上に広くしない。
使うかどうか分からない部屋をつくらない。
収納も「多ければ多いほどいい」と考えず、
必要な場所に必要な分だけつくる。
こうした小さな工夫を積み重ねることで、
家全体をコンパクトにすることが出来ます。
そして、家がコンパクトになれば、
建築費を抑えやすくなる。
必要な土地も小さく出来る可能性がある。
土地代を抑えやすくなる。
外構工事の面積も減らせる。
固定資産税などの負担も抑えられる可能性がある。
そして、冷暖房に必要なエネルギーも
抑えやすくなる。
というように、
家を建てるときの費用だけではなく、
家を持ち続けるための費用まで
抑えやすくなる
というわけです。
これこそが、家を適正な大きさにする
大きなメリットではないでしょうか。
✔浮いたお金を「家以外」に使う
そして、家づくりの費用を抑えることが出来れば、
その分のお金を別のことに使えるようになります。
子どもたちと旅行に行く。
家族で外食を楽しむ。
子どもたちの教育資金を準備する。
自分たちの老後に備える。
あるいは、毎月少しずつ
貯蓄や資産形成に回していく。
家を少し大きくするために使う数百万円と、
これからの人生を豊かにするために使う数百万円。
どちらが正解ということではありません。
でも、家づくりをしている最中には、
どうしても「家」だけに目が向いてしまいます。
「一生に一度の買い物だから妥協したくない」
「後悔したくないから、やりたいことを全部詰め込みたい」
そのお気持ちは、僕もよく分かります。
しかし、その思いが強くなりすぎた結果、
住宅ローンの返済に追われ、家を建てた後の人生で
やりたいことを我慢し続けることになってしまったら、
果たしてそれは本当に
豊かな家づくりと言えるのでしょうか。
家は、人生そのものではありません。
これからの人生を、
より豊かに暮らすための場所です。
だからこそ、
建てるときに必要となる「イニシャルコスト」だけではなく、
建てた後にかかり続ける「ランニングコスト」まで考えながら、
自分たちにとって本当に必要な家の大きさを
考えていただければと思います。
一生に一度の家づくりだからこそ、
「大きさ」にお金をかけるのではなく、
家族がこれから豊かに暮らしていくために
お金を残しておく。
そんな視点も持ちながら、
家づくりをしていただければと思います。
それでは…。
※ 来週の投稿をお休みさせて頂きます。
次回は10月14日の投稿となります。