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工務店の社長がつぶやく『失敗しない賢い家づくり』の豆知識

正しい図面の見方

「家族が増えて手狭になった・・」
「今の状態では部屋が足りない・・」
「収納からモノがはみ出している・・」

多くの方にとってこれらは
家を建てるきっかけとなる大きな理由だし、
さらに家族の人数が増える可能性があるとしたら、
リスクヘッジのために
少しでも家を広くつくろうとしてしまいます。

しかし、家が大きくなればその分価格が高くなるので、
ローンにその負担がのしかかってくることになります。

おはようございます。
株式会社ミズシマの新内です。

ゆえ、そうならないために、
少しでもコンパクトにする方法を
知っておいた方がいいと思います。

もちろん、何でもかんでも
削ったらいいわけではないので、
いるモノはしっかりつくり、
逆にいらないモノだけを省くことによってです。

例えば、廊下をなくすとか、
使用頻度が少なそうな部屋をつくらないとか、
部屋の広さを必要最小限にする、
といった工夫ですね。

収納も例外ではない!?

そしてこの見直しは、
収納すら決して例外ではありません。
収納をたくさんつくれば、
それだけで収納不足が解消されるわけじゃないし、
床面積が増えれば、
コストアップにつながるだけですからね。

3通りの2帖の納戸

この3つの図は全て
2帖でつくった納戸ですが、
ご覧いただければ分かるように、
棚のつくり方やドアの位置によって
収納出来る分量が大きく異なります。

では1つ1つ説明していきますね。
まずAの収納ですが、
1方向だけしか棚をつくっていないため、
幅1.69mの棚板を何枚つけるのかによって、
収納量が違ってきます。
仮に棚板が2枚であれば
使える段数は3段になるので、
1.69m×3枚=5.07m分
棚があるということになるのに対し、
棚を5枚にしたら使える段数が6段になるので、
1.69m×6枚=10.14mになるといった感じです。

では続いてBの収納です。
Aにもう1方向棚板を増やした場合ですね。
この場合、棚板の奥行きを30cmと仮定すると、
1.69m-30cm=1.39mの棚を
クロスして設置することが出来ます。

結果、クロス方向にも6枚棚板がつくため、
1.39m×6枚=8.34m分、
先程の場合より棚が増えることになります。

Cの場合はどうでしょうか?
Cは収納への入り口を少し真ん中にずらした場合です。
となると、反対方向にも
棚板を設置することが出来るので、
さらに1.39m×6枚=8.34m分、
棚が増えることになり、
Aの場合とは比べ物にならないぐらい
モノが置けるようになります。

このように一口に2帖の納戸と言っても、
そのつくり方によって収納量に雲泥の差が生まれるのが
収納の知られざる真実です。

まー、収納量は「床」の広さではなく
「壁」の多さで決まるということですね。

まー、言われてみたら「あっ、そっか!」
という感じだと思いますが、
図面の見方を知らないと
どうしてもこれに気付けないんですよね。

というわけで、
不用意に面積を増やさなくても、
簡単に収納量を増やすことは出来るので、
この事実をあらかじめ知った上で、
家づくりをしていただければと思います。

それでは・・・。