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工務店の社長がつぶやく『失敗しない賢い家づくり』の豆知識

大切な土地の選び方

大切な土地の選び方

例えば、あなたが住みたいとお考えの地域で、
このような分譲地があった場合、
あなたは、A・B・Cの中のどれを選びますか?

おはようございます。
株式会社ミズシマの新内です。

おそらく直感的には、
AかBの土地がいいかなと
思われたのではないでしょうか?

Cは南に家が建っているため、
日当たりが悪くなりそうなのに対し、
AとBは南が道路となっているため、
日当たりが良さそうですからね。

では、もう少し具体的に条件をつけてみるので、
改めてお考えいただけますか?

南道路であるAとBは、
土地の価格が坪あたり20万円とし、
東道路であるCは、
土地の価格が坪あたり18万円だとしたら、
いかがでしょうか?

AとBは、50坪×20万円=1000万円で、
Cは、44坪×18万円=792万円ということですね。

同じ立地でありながら、200万円ほど金額に違いが出ますが、
この条件が加わるとしたら、あなたはどちらを選びますか?

土地の考え方

たとえ、200万円違うとしても、日当たりのことを考えると、
それでもAかBを選ぶ方が多いのではないでしょうか。

しかし、この分譲地の場合、土地を購入するにあたって
もう1つ考えなければいけない重要なポイントがあります。

それは、「ワンルームマンション」が、
道路を挟んだ向かいにあるということです。

しかも、図面には書いていませんが、
このワンルームマンションは、3階建て全24戸あるのですが、
共用部分となる通路と玄関が全て北にあります。

つまり、AとBの土地は、目の前にあるワンルームマンションから
常に丸見えの環境にあるというわけですね。

それゆえ、このAとBに家を建てる場合、
住み心地のいい家にするためには、
ワンルームマンションからの視線を遮断する必要があります。

環境を無視して家を設計してしまうと

例えば、南向きの土地の良さを活かして、
南に出来るだけ多くの部屋を配置し、
かつその南面に大きな窓をつくった場合、 一体どうなるでしょうか?

おそらく、カーテンを開けることが出来ないまま
暮らすことになるのではないでしょうか?
そして、朝からずっと電気をつけたまま
過ごさなくてはいけなくなってしまいます。

また、南にウッドデッキをつくった場合も、
間違いなく使いやすいウッドデッキにはなりません。
マンションの人からだけじゃなく、
周囲の人からも丸見えになるからです。

多くの方が、南向きが一番良い土地だと完全に信じていますが、
実は、南向きは最も設計が難しい土地です。
日当たりが良いがゆえに、南に部屋や窓をつくらなければ勿体ないという
バイアスがかかってしまいかえって住み心地が悪い家になりやすいからです。

ですから、南向きの土地にもデメリットがあることを理解した上で
土地選びをしていただければと思います。
そして、土地選びをする家で大事なのは、
周りの環境であることを忘れないでもらえたらと思います。

それでは・・・。