2021/05/14
一般的に、南向きの土地はメリットが強調され、
逆に、南向き以外の土地はデメリットが強調されがちですが、
すべての土地が、必ずメリットとデメリットの両方を備え持っています。
おはようございます。
株式会社ミズシマの新内です。
例えば、東向きの土地の場合、
まず『朝日が入りやすい』というメリットがありますが
このメリットをそのまま取り入れるために、
東側に大きな窓をつくってしまったら、
家の中が外から丸見えになってしまいます・・・
そして、それを防ぐためにカーテンをつけざるを得ないし、
さらに、そのカーテンを常時閉めておかないといけません。
結果、カーテンのせいで
家の中が薄暗くなってしまい、
日中ずっと照明をつけておかないといけません・・・
また、台風の時に備えて
その窓にシャッターまで設置するとなれば、
その分コストがかさむだけじゃなく、
家の景観までも乱してしまうことになります。
次に、東側接道の土地は、
『居住スペースを全て南向きに出来る』
というメリットがあると言われていますが、
ここで考えていただきたいことは、
“そもそも居住スペースを
全て南に配置する必要があるかどうか?”ということです。
全ての部屋を南に配置した場合、
2階はまだしも、1階の南の窓から見える景色が、
南に建っている家の裏側となるからです。
つまり、給湯器やエアコンの室外機置き場、
また、ゴミ置き場となっているであろう
ゴチャゴチャした汚い場所を眺めて過ごすことになるというわけですね。
あるいは、それを避けるために、
リビングの窓のカーテンを常時閉めておくか、
余分なコストをかけ、目隠しや植栽などをつくり
汚い景色を防がざるを得なくなるというわけです。
また、隣家が近くに建っているにもかかわらず一番南にリビングを配置すれば、
リビングに光が入ってきにくくなります。
そして、そうなれば、
冬に寒くなりやすく、結果光熱費も高くなってしまいます。
多くの方が、
居住スペースを出来るだけ南に配置しようとしますが、
果たしてその必要はあるのでしょうか?
例えば、寝室はどうでしょうか?
あなたは一体何時から何時まで
この部屋を使っているのでしょうか?
そして、寝ている時間以外、
この部屋で過ごすことはあるのでしょうか?
また、子供部屋に関しても、
南向きの部屋である必要があるのでしょうか?
子供部屋を子供部屋として使用する期間は
果たして一体どれくらいあるのでしょうか?
そして、子供たちが家を出て行った後は、
その部屋をどのようにお使いになるのでしょうか?
これらの部屋は、明るくあるべきではあるものの
そのために必ずしも南向きにする必要はない
とは思いませんか?
このように部屋の向きを、
必ずしも南向きにしなくてよくなれば、
ずいぶんと間取りに自由度が出るし、
敷地をより有効活用出来るようになり、
結果的に、先程挙げた幾つかのデメリットをすべて解消しやすくなります。
ということで、東向きの土地で
家を建てる予定の方は、
東向きの土地のメリットだけじゃなく、
デメリットもよく理解し、出来上がった間取りが
その土地で考えられるデメリットを解消出来るかどうかを
頭の中でシュミレーションしながら
設計図とにらめっこしていただければと思います。
それでは・・・。