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工務店の社長がつぶやく『失敗しない賢い家づくり』の豆知識

耐震等級3を無理なく取得する秘訣

耐震基準の最高等級は、数百年に一度起こる震度6〜7程度の地震の
1.5倍の地震が起こったとしても倒壊や崩壊しないレベルである「耐震等級3」です。

そして、より強い安心感を持ちたいとお考えであれば、
「耐震等級3」の取得をオススメするのですが、
間取りに対する制約を減らしつつ、この基準をクリアするためには、
バランスよく設計しなければいけません。

おはようございます。
株式会社ミズシマの新内です。

そして、そのためには、出来れば「平屋」にすることをオススメしています。

というのも、2階建ての家は、強風や重量車両の通行による振動
といった外部からの力を、平屋に比べて受けやすいからです。

また、耐震等級3の構造計算をする際、壁量バランスが非常に大切となるのですが、
2階建の家は、以下のような理由から、このバランスが非常に悪くなってしまうからです。

理由1:1階より2階の方が重くなってしまうから

一般的に2階建の家は、
1階をパブリックスペースとして設計し、
2階をプライベートスペースとして設計します。

となると、
1階にはみんなが集う大空間の
リビングダイニングキッチンを配置し、
2階には家族みんなの部屋を配置するため、
必然的に、1階よりも2階の方が、
間仕切りが多くなってしまい、その結果
上からの荷重が大きくなってしまうのですが、
次の理由2からこれが大きな負担となってしまいます。

理由2:南と北の壁のバランスが悪くなってしまうから

一般的な2階建住宅では、南に窓をたくさんつくり、かつ大きなサイズにする反面、
北には窓をほとんどつくらないし、
つくったとしても小さなサイズの窓が中心となります。

南からは熱や光をたっぷり採り込みたいのに対し、北からは出来るだけ熱の逃げを
減らしたいからです。

しかし、その結果、対局する南と北の壁のバランスが著しく悪くなってしまいます。
窓が多い南には壁が少なく、窓が少ない北には壁が多くなってしまうからです。

その上、一般的な2階建てでは、当たり前のようにベランダを、
家から突き出して設計しますが、これは、さらに南側に大きな負担を
かけてしまうことになります。

地震に強く、住みやすく、使いやすい家のつくり方

それゆえ、地震に強い家にするためにも、
そして同時に、耐久性の高い家にするためにも、
「平屋」をベースにすることをオススメしています。

また「中庭がある家」を耐震性が悪いと
勘違いしている住宅会社の方も少なくありませんが、
これは完全に間違った認識です。

というのも、中庭をつくれば、空から注がれる安定的な光を
中庭から確保出来るようになるため、一般的な2階建住宅のように、
外周に窓をたくさんつくる必要がなくなり、結果、家の外周全てにバランスよく
壁をつくることが出来るからです。

耐震等級3を取得することも大切ですが、
そのためには基本的に地震に強いバランスのいい家をつくることが、
もっと大切なことです。

ということで、
家の基本は、「2階建て」ではなく「平屋」だ、
ということを覚えておいてください。
地震大国と呼ばれる日本では、この考えが基本ですから!

それでは・・・。