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工務店の社長がつぶやく『失敗しない賢い家づくり』の豆知識

北側道路における設計の注意点

2019/11/26

一般的に、南側道路の土地が、
最も良い土地であると言われています。
事実、最も人気がある土地であり、
最も高く値段が設定されているのですが、
実際は、北側道路で、かつ南北に細長い土地の方が、
南側道路の土地より遥かに住みやすい家が建てやすかったりします。

おはようございます。
株式会社ミズシマの新内です。

というのも、南側道路の場合、
リビングが人目にさらされやすい
道路面に配置されるのに対し、
北側道路の場合は、
道路と反対側にリビングが配置されるようになるため、
周囲の目をあまり気にすることがない
リビングがつくりやすいからです。

また、敷地が南北に細長いと、
北側道路の最大の心配事である
日当たりも確保しやすくなるからです。

しかし、北側道路の場合、
南側道路の場合とは違った問題が生じやすくなるため、
その点に配慮しながら間取りを考える必要があります。

問題1:景観が不細工になる・・・

北側道路の最大の問題は、
景観が不細工になるということです。

不細工になる原因その1
→正面の窓が高さも形もバラバラになりやすい・・・

「部屋は南に配置し、水回りは北に配置する」
という固定概念に従って間取りを考えると、
北側道路の場合、家の正面となる北面に水回りの窓が出来ます。

また、階段も北側に配置されることが多いため、
中途半端な高さに窓が出来やすいのも北面であり、
これに加えて、階段下にトイレを配置するとなると、
トイレの窓までも中途半端な高さに出来てしまいます。

この結果、窓の高さもサイズもバラバラの
バランスの悪い外観が出来上がってしまいます・・・

不細工になる原因その2
→余分な部材も設置されやすい・・・

さらに、北側に水回りを配置した場合、
換気扇のカバーが窓上に設置されることになります。

また、給湯器は水回りの近くに設置されることが多いのですが、
給湯器を水回りの近くの北面に設置してしまうと、
本来、家の裏側に隠したい給湯器の本体と室外機が、
家の正面に出てくることになります。

これらの理由から、北側道路の家は、
景観が不細工になってしまやすいのですが、
これだけにとどまらず、
これは、さらなる問題を引き起こす原因となります。

問題2:家が非常に汚れやすくなってしまう・・・

これは、汚れの原因となるモノが、
家の正面にたくさん出来てしまうからです。

まず、家の汚れの原因となるのが「窓」です。
窓は、外壁よりも飛び出しているため、
その上に土埃が溜まるからです。
そして、雨とともに土埃が垂れ流れ、
窓の両サイドから涙のような垂れジミが出来てしまいます・・・

「換気扇のカバー」も窓同様に汚れの原因となります。
カバーの上に溜まった土埃が
雨とともに両サイドから垂れ流れますからね。

また、エアコンの室外機や、
室内機と室外機を繋ぐ配管のカバーなども、
汚れの原因となってしまうし、
室外機や給湯器なども同じように汚れの原因となってしまいます。

これらが家の正面に出来てしまった結果、
家の正面が非常に汚れやすくなります。
また、北面は太陽が当たらないため、
緑色のコケが付着しやすかったりもします。

そして、余計汚い家になっていってしまう・・・
というわけなのですよね。
それゆえ、北側道路の場合は、
家の正面に出来るだけ汚れの原因となるモノをつくらないように
設計しないといけません。

ということで、もしあなたが購入しようとしている土地が
北側道路の場合は、
このようなことにならないように気を付けながら
間取りや外観を考えてもらうようにしていただければと思います。

それでは・・・。