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2026.02.04

流行と構造と使い勝手と

流行と構造と使い勝手と

行き止まりがなく、
家の中をスムーズに移動できる動線を
**「回遊動線」**と呼びます。

室内の移動がスムーズになることで
家事の効率が上がり、
時間短縮ストレス軽減という
2つの大きなメリットを得ることができます。

しかし一方で、
回遊動線には次のような欠点も存在します。

  • 収納スペースが減る
  • コストが高くなる
  • 構造が弱くなりやすい

収納スペースが減る理由は、
部屋の出入り口が2か所になることで
その分、使える壁面が減ってしまうからです。

さらに、
ドアとドアを結ぶ直線は
通路として確保しなければならないため、
収納に使える壁面は
より一層少なくなってしまいます。

コストが高くなる理由は、
出入り口が増えることで
ドアの数が増え、
スイッチの位置も増えるため
配線工事の手間が増えるからです。

加えて、
収納を通り抜けにした結果
収納力が下がってしまうため、
それを補うために
別の収納を設ける必要が生じることも、
コストアップの要因になります。

構造が弱くなる理由は、
言うまでもありません。

ドアが増えるということは、
窓が増えるのと同じように
耐力壁が減るということだからです。

このように、
回遊動線にはメリットとデメリットの
両面があります。

ですから、
回遊動線を取り入れるかどうかは、
この両方を理解したうえで
判断していただきたいと考えています。

おはようございます。
Tsumugu Houseの新内です。

ここまでの内容を
分かりやすくまとめると、
次のようになります。

  1. 回遊動線を取り入れると
     時間とストレスは軽減されるが、
     収納力が下がり、
     構造が弱くなり、
     コストも上がりやすい。
  2. 回遊動線を取り入れなければ
     時間やストレスの面では不利になるが、
     収納力が高まり、
     構造も強くなり、
     コストを抑えやすい。

さて、
あなたならどちらを選びますか?

✔️ 収納に関する勘違い

「収納はできるだけ多くつくりたい」

よほど整理整頓が得意な方でない限り、
家を建てる多くの方が
そう考えると思います。

ただし、
先ほどお伝えしたように、収納は壁面があってこそ
その力を発揮します。

壁面が減ってしまうと、
収納力は一気に落ちてしまい、
それを補うために
別の収納を設けなければ、

「収納が全然足りない……」
という事態を招いてしまいます。

設計に入る前に
ぜひ知っておいていただきたいのは、

収納は「床の広さ」ではなく
「壁の広さ」で考えるもの

だということです。

例えば、
3帖のファミリークロークをつくった場合、

通り抜けできない収納であれば、
約5m20cm分の
使える壁面を確保できます。

しかし、
通り抜けできる収納にしてしまうと、
使える壁面は
約2m60cmと、
半分になってしまいます。

ですから、
収納を考える際は
「床面積」だけに
目を向けないよう
注意していただきたいと思います。

✔️ 奥行きにも注意する

収納計画で
もう1つ注意したいのが、
奥行きが深すぎる収納です。

奥行きが無駄に深いと、
収納した物の手前に
必ず余白が生まれます。

その空間を活用しようと
手前に物を置いてしまうと、
奥の物が取り出しにくくなり、
結果として
収納が使いにくくなってしまいます。

そのため、
管理しやすい収納にするには
「手前には何も置かない」
という考え方が必要になります。

そもそも、
現在は奥行きの深い物自体が
少なくなってきています。

掃除機は
スティックタイプやロボット型が主流になり、
場所を取らなくなりました。

布団も、
住宅の断熱性能が向上したことで
季節ごとに大きく分ける必要がなくなり、
圧縮すれば
以前ほど場所を取りません。

収納計画では、

  • 壁の広さ
  • 奥行きの取り方

この2点を意識して
計画していただければと思います。

この2つが、
コストを抑えながら
収納力を高めるための重要なポイント
です。

それでは……。