
ブログ
2025.09.03
住宅ローン選びとリスク対策

金利が上がり始めた今、「固定か?変動か?」その選択、どうしますか?
おはようございます。
Tsumugu Houseの新内です。
日銀のマイナス金利政策がついに解除され、
物価上昇(インフレ)が慢性化しつつある今、
今後さらに住宅ローン金利が上昇する可能性が高まっています。
そんな中で住宅ローンを組もうとする方にとって、
最大の悩みのひとつが——
「固定金利と変動金利、どちらを選ぶべきか?」
という問題です。
✔️ 現在の金利差は「約1.1%」
2025年現在の金利水準は…
- 変動金利:約0.7%
- 固定金利:約1.8%
つまり、約1.1%もの差があるということ。
この差は、借入額や返済期間によって生涯で数百万円以上の差になります。
シミュレーション:総額4,000万円を40年返済する場合
両者を比較してみましょう。
✅【固定金利を選ぶ場合】
- 金利:1.8%(固定)
- 借入額:4,000万円
- 返済期間:40年
- 毎月の返済額:約116,962円
おそらく、今の家賃よりもかなり負担が増えると感じる方が多いと思います。
さらに住宅を持つと、
- 固定資産税
- 火災保険料
- 維持管理費
など、賃貸時にはなかった支出も増えます。
🔎 固定金利の方向けアドバイス
固定金利は「金利が上がっても安心」という大きなメリットがありますが、
その分、月々の返済はスタート時点で高めになります。
そのため:
- 家づくりの予算を少しでも圧縮する(例:4000万円 → 3700万円)
- 学資保険・医療保険などの保険の見直し
- 車にかける費用も最小限に
など、支出全体の見直しが不可欠です。
✅【変動金利を選ぶ場合】
- 金利:0.7%(変動)
- 借入額:4,000万円
- 返済期間:40年
- 毎月の返済額:約95,567円
固定に比べて月々の負担が21,395円も軽くなります。
🔎 変動金利の方向けアドバイス
一見、毎月の支出が軽くなり安心感がありますが、
変動金利には以下のようなリスクがあります。
- 半年ごとに金利が見直される
- 金利が上がれば、将来的に返済額が増える可能性がある
- 元本の減りが遅くなり、最終的な支払総額が膨らむ恐れも
📌 とはいえ「5年ルール・125%ルール」がある
変動金利には以下のようなルールがあり、すぐに家計が崩壊するようなリスクは抑えられています。
- 金利が上がっても、5年間は返済額が変わらない
- 5年後の見直しでも、月々の返済額は最大1.25倍までしか増えない
ですが、その間に未払い利息が積み上がっていく可能性もあるため、
「払えているようで、実は借金が減っていない」状態に陥ることもあります。
✔️ 変動金利で大事なのは「リスクへの備え」
変動を選ぶ場合は、毎月浮いた分(約2万円)をしっかり貯蓄に回すこと。
- 万一の金利上昇時に備える
- 将来の繰り上げ返済資金を確保する
- 家計の安全マージンを維持する
こうした意識が**「金利上昇に耐えられる家計」**をつくるためのポイントです。
【まとめ】どちらにしても「準備と見直し」がすべて
固定金利を選ぶにせよ、変動金利を選ぶにせよ、
**家づくりにおいて最も重要なのは、「選んだ後の行動」**です。
- 固定を選ぶなら、支出を減らす
- 変動を選ぶなら、貯蓄を増やす
住宅ローンは「組んで終わり」ではなく、
完済までの家計管理をどう設計するかが鍵になります。
最後に
金利の選択は、家づくりを左右する大きな決断のひとつ。
焦らず、比較し、備えをしっかり整えたうえで選んでくださいね。
それではまた・・・。