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2025.08.27
数字マジックに踊らされない

借入額が1000万円以上変わる!?
住宅ローンの「数字マジック」にご注意を
おはようございます。
Tsumugu Houseの新内です。
今回は、家づくりの予算を大きく左右する
「住宅ローンの仕組み」について、
少し深掘りしてお伝えしたいと思います。
借入額を決める3つの要素
住宅ローンの借入額は、以下の3つの組み合わせで決まります。
- 毎月の返済額
- 金利(固定 or 変動)
- 返済年数(35年/40年など)
つまり、「家づくりにいくら使えるか」は、
この3要素の組み合わせ次第で変わるというわけです。
金利が変わるだけで、600万円以上差がつく
たとえば、毎月10万円返済・返済年数35年と設定した場合:
- 変動金利0.7% → 借入額:約3,724万円
- 固定金利1.8% → 借入額:約3,114万円
同じ返済額・返済年数でも、
金利が違うだけで610万円の差が生まれます。
これが、「金利の選び方」が家づくりの予算を決める鍵である理由です。
返済年数を延ばすと、借入額はさらに増える
今度は「金利と返済額は同じ」で、返済年数だけ変えてみましょう。
固定金利1.8%、毎月10万円返済とした場合:
- 35年返済 → 借入額:約3,114万円
- 40年返済 → 借入額:約3,419万円(+305万円)
同じく、変動金利0.7%の場合:
- 35年返済 → 約3,724万円
- 40年返済 → 約4,185万円(+461万円)
つまり、金利が低く、返済期間が長いほど、
借入可能額は大きくなるのです。
金利と年数の組み合わせで「1,000万円以上」の差が出る
まとめると、
「固定金利1.8%・35年返済」と「変動金利0.7%・40年返済」の差は…
最大で約1,071万円!
この差額がすべて家づくりの予算に上乗せされるわけです。
もちろん、これは「銀行の審査に通る」ことが前提ではありますが、
実際にこの方法で理想の家を目指さざるを得ない方も少なくありません。
✔️ 数字の裏にある“落とし穴”にも注意
ただし、これらはすべて、「数字上のシミュレーション」に過ぎません。
資金計画の考え方を間違えると、
一見、魅力的に見える借入額も
後になって大きな負担になる可能性があります。
たとえば——
- 変動金利0.7%、40年返済
→ 毎月10万円の返済 → 借入額:4,185万円
→ 月11万円返済 → 借入額:4,604万円
→ 月12万円返済 → 借入額:5,022万円
まるで魔法のように借入可能額が増えていきますが、
その分、リスクや返済ストレスも確実に増えていくということです。
金利上昇・収入減…生活が圧迫される未来も
- もし金利が上昇したら?
- もし収入が減ったら?
- もし将来の支出(教育費・医療費など)が増えたら?
こうした事態を想定せずにローンを組んでしまうと、
家計が圧迫され、最悪の場合家を手放すことになりかねません。
たとえそこまでにならなくても、
「ローンを返すだけで精一杯」な日々に疲弊してしまうかもしれません。
✔️ 生活の“余白”を残すことが大切
住宅ローンの返済に追われる暮らしでは、
- 貯蓄に回す余力がない
- 家族の楽しみや安心にお金を使えない
- 心のゆとりがどんどん失われていく
そんな未来を避けるためにも、
資金計画は絶対に軽んじてはいけない工程です。
最後に|数字だけで家を決めないでください
家づくりにおいて、「予算をいくらにするか」は最重要事項のひとつです。
ですが、その判断を“ローンで借りられる金額”だけで決めてしまうと、
後から大きな後悔につながりかねません。
大切なのは、
「借りられる額」ではなく、
「無理なく返せる額」で家づくりを計画すること」。
そのために、私たちTsumugu Houseでは、
性能やデザインのことだけでなく、
お金のこともしっかりとお伝えする家づくりを大切にしています。
ぜひ、家づくりの最初の段階で、
信頼できるパートナーと一緒に資金計画を見直してみてください。
それではまた・・・。