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2025.07.30

家づくりのコスト削減法(建築編3)

家づくりのコスト削減法(建築編3)

こんにちは。
Tsumugu Houseの新内です。

モデルハウスや住宅展示場を訪れると、リビングはもちろん、
寝室や子ども部屋なども広くつくられていることが多く、
「我が家もこのくらい広くしたい」
と思われる方も多いのではないでしょうか。

ですが、実際の暮らしを想像してみてください。
家族の多くの時間はリビングダイニングで過ごし、
寝室や子ども部屋は「寝るための空間」として使われるだけ、
というケースが大半です。

となると、そうした個室に関しては、
「最低限の広さ」があれば十分なのでは?
というのが、私たちTsumugu Houseの基本的な考え方です。

昔と今の「家」の違い

昔の家は収納が少なかったため、
タンスや棚などの家具を部屋の中に置く必要があり、
その分スペースも広めに設計されていました。
ですが、今の家は収納スペースがしっかり確保されているため、
家具を最小限にして部屋自体をコンパクトに保つことができます。

また、子ども部屋についても、
将来的に子どもたちは独立して家を出ていきますから、
広すぎると使われないままになってしまう可能性も。

今回のテーマ:「適切な部屋の広さ」とは?

部屋の広さを考える上で大切なのは、
「その部屋に何を置くのか」から逆算して考えることです。

それでは、実際の例をもとに、具体的に見ていきましょう。

✔ 寝室の場合

寝室は基本的に「寝るだけの空間」であり、
隣に大型のクローゼットを設けることが多いため、
必要なのはベッド+通路スペースです。

たとえば、セミダブルベッドを2台並べて置くとすると、
幅2.4m×長さ2mのスペースが必要になります。
そこに通路を確保するとなると、
部屋の広さは6〜8帖程度が適正と言えます。

以下は参考寸法です:

  • 10帖(約4.42m × 3.51m)→ 広すぎる
  • 8帖(約3.52m × 3.51m)→ ゆったり
  • 6帖(約3.52m × 2.6m)→ 必要十分
  • 4.5帖(約2.6m × 2.6m)→ 狭すぎ

個人的には、6帖あれば十分だと考えています。
ベッドを中央に寄せて配置すれば、
両側に約55cm、足元にも60cmほどの通路が取れますからね。

合理的な考え方だと思いませんか?

また、寝室は基本的に夜に使う空間です。
南向きにこだわる必要もありませんので、
その分、日当たりの良い場所をリビングなどの
共有空間に優先するのがオススメです。

✔ 子ども部屋も同じ考え方で

子ども部屋もまた、寝室と同じように考えてOKです。

小さいうちはリビングで過ごす時間がほとんど。
大きくなって自室を使うようになっても、
寝る直前までリビングにいるというご家庭が多いですし、
やがては家を出て行くことを思えば、
必要以上に広くするのはもったいないとも言えます。

たとえば、置くのが「シングルベッド+学習机」程度であれば、
4.5帖あればゆったりと使えます。
むしろ、それ以上広くしてしまうと、
「何か家具を買い足さなきゃ」という気持ちになって、
不要な出費につながることもあります。

この考え方は、子ども部屋だけで
リビングや収納にも共通しています。
「スペースがあると埋めたくなる」
——これは人間の本能のようなもので、
広すぎる空間は意外と落とし穴なんです。

最後に

モデルハウスや展示場のように広々とした空間を見ると、
憧れを抱くのも当然です。
ですが、現実的には、部屋を広くする=その分コストもかかる、
ということを忘れてはいけません。

本当に必要な広さとは何か。
それを見極めながら、
ムダのない家づくりをしていただければと思います。

次回は、面積とコストのバランスを左右す
「収納」についてお伝えして
コストも使い勝手も大きく変わってきますので、ぜひご覧ください。

それではまた・・・。