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2025.07.23

家づくりのコスト削減法(建築編)

家づくりのコスト削減法(建築編)

建築コストを少しでも抑えたいときに考えてほしいこと

家づくりにおいて、建築コストを少しでも安く
抑えなければならない場面に直面した時、
多くの方がまず思い浮かべるのが「使用する材料を変える」や
「材料のグレードを落とす」といった方法ではないでしょうか。

たしかに、一見それが手っ取り早いように思えます。
しかしこの方法、実は「妥協したわりに、
期待したほどのコストダウンにならない」
というケースが非常に多いのです。

ですので、弊社ではまず“面積を減らすこと”を
優先して考えることをおすすめしています。

たとえば、床材を無垢材から合板フローリングなどに変更すれば、
ある程度コストが下がると考えがちですが、
実際には期待の半分も下がらなかったり、
選ぶものによってはほとんど金額が変わらないこともあります。

断熱材に関しても同様で、
同等の性能をうたう安価なものに変更すると、
カタログ上の数値にはほとんど差がなく
「これはお得かも」と感じるのですが、
実際に暮らしてみると体感温度が全然違った、
ということも少なくありません。

このように「使うもの」でコストを削るのは限界があり、
下手をすると満足度を大きく下げてしまう危険もあります。
だからこそ、
まずは「面積を縮小する」
ことにしっかり向き合っていただきたいのです。

ただ小さくすればいい、という話ではありません。

とはいえ、家を小さくするという話になると、

  • 収納が足りなくなるのでは?
  • 使い勝手が悪くなるのでは?
  • 見た目がチープになってしまうのでは?

など、様々な不安が頭をよぎるのも当然です。

そこで今回は、
そうした不安を少しでも払拭していただけるよう、
「面積を無理なく縮小するための考え方」
についてお伝えしていきます。

おはようございます。
Tsumugu Houseの新内です。

面積縮小というより、
まずは「家をむやみに大きくしないためにできること」から始めてみましょう。

その第一歩が、「なくても困らないスペースを削ること」です。

なくても困らない代表例=廊下

「どんな家にしたいですか?」とお客様にお聞きしたとき、
「絶対に廊下が欲しいんです!」
とおっしゃる方は、ほとんどいらっしゃいません。

おそらくあなたも、「廊下がないと困る」というより
「なんとなくあって当然」と感じているのではないでしょうか。

でも実はこの“廊下”という空間、
部屋と同じように基礎・床・壁・天井・屋根が必要で、
コストもそれなりにかかっています。
それにも関わらず、廊下は基本的に「通るだけの場所」です。

そんなスペースに、
居室や収納と同じだけのお金をかけるのは、
正直もったいないと思いませんか?

廊下があると、次のような問題も生じます。

  • 室内ドアの数が増え、1本あたり6〜7万円のコストがかさむ
  • 空気の流れを遮るため、断熱性能の高い家でも冷暖房効率が落ちる
  • 結果として、快適さが損なわれる

高性能住宅の魅力は「家全体の温度をムラなく保つ」
ことにありますが、廊下がその妨げになることも少なくありません。

解決策は「平屋」という選択

こうした理由から、
弊社ではまず最優先で“廊下をなくす”ことをおすすめしています。
そしてそれを最も実現しやすいのが、「平屋」なのです。

2階建てにすると、2階に部屋があるぶん通路
(=廊下)が必要になります。
また、2階建てには当然「階段」も必要です。
実はこの階段、廊下以上にコストがかかるうえ、
上下階の温度差を生みやすくなるため、空調の効率も落ちます。

その結果、上下の空気を循環させるための高価な空調システム
を導入しなければならなくなったりと、
逆にトータルコストが上がってしまう可能性も。

ですので、「平屋+廊下ゼロ」を基本に考えることを、
ぜひ覚えておいてください。

次回は、面積縮小のカギを握るもう一つのテーマ、
「部屋数」についてお話ししたいと思います。

それでは・・・。