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2025.04.24
法律と現実

【法律を守るだけでは快適じゃない?】
採光・換気と「現実の暮らし」のギャップ
こんにちは。
岡山で建築家とつくるデザイナーズ住宅を手がけている、Tsumugu Houseの新内です。
家づくりを考えるときに欠かせないのが、「採光」と「換気」。
この2つは建築基準法でしっかりと基準が決められています。
でも、実はその基準を満たしている=快適な家になるとは限らないんです。
■ 窓があっても、光も風も入らない…?
多くのご家庭では、プライバシーを守るために窓にカーテンをつけています。
さらに、強い日差しを避けるためにシャッターを閉める方も少なくありません。
でもそうすると、その窓は**光も風も取り入れない「飾り」**になってしまいます。
「法律上は問題ないけど、実際は薄暗くて空気がよどんでいる…」
そんな家になってしまうのは、本当に残念ですよね。
■ 大切なのは「現実の暮らしに即した設計」
ではどうすれば、
カーテンがいらない窓=快適な窓がつくれるのでしょうか?
Tsumugu Houseでは、家の立地や外からの視線を徹底的に考慮して、
“開けて気持ちいい窓”だけを設ける設計を行っています。
✔ カーテン不要な窓のつくり方、一例をご紹介します
- 床から2mほどの高さにある窓は、外からよく見える位置。 → カーテン必須。
- 大きな南向き窓も、外に目隠しがなければ → カーテン必須。
これらは一見“正解のようで実は使いにくい窓”です。
そこで私たちは、次のような工夫をしています:
- 外からの視線が届かない場所だけに床までの大きな窓を配置
- 視線が届きそうな場所では、窓の高さを上げる or フロストガラスを使う
- 設置場所ごとに、窓の形状・ガラスの種類を最適化
こうすることで、カーテンが不要=自然光と風をダイレクトに感じられる暮らしが実現します。
■ 土地の高さ関係も重要なポイントです
ちょっとした豆知識ですが、
家の床の高さは、通常地面より約60cm高く設計されています。
つまり、低い位置に窓をつければつけるほど、外から覗かれやすくなるということ。
こうした情報も、家づくりの前に知っておくと安心です。
■ 快適な家には“ちゃんと使える窓”がある
窓の配置がしっかり考えられていれば、
- 昼間でも電気いらずの明るさ
- 四季の風を感じる心地よさ
- 視線を気にせず過ごせる安心感
が得られます。
さらに、透明ガラス越しに見える空や木々の揺れは、
毎日の暮らしにちょっとした贅沢も与えてくれます。
■ 最後にお伝えしたいこと
家づくりではどうしても「間取り」や「動線」に目がいきがちです。
でも本当に快適な家にするためには、“窓”の役割を見直すことがとても大切です。
図面を見るときは、
「この窓、本当に開けられるかな?」「カーテン、必要?」と、
ちょっと視点を変えて見てみてください。
快適さがまったく変わってきますよ。
岡山でこれから新築をご検討中の方へ。
**法律を守るだけでは得られない“本当に心地いい暮らし”**を、ぜひ一緒に考えていきましょう。
それではまた。
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Tsumugu House(ツムグハウス)
代表:新内 芳之