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2025.04.22
南向きの土地の活かし方

〜「最強」と思われがちな南向き土地、実は落とし穴も?〜
おはようございます。
岡山で建築家と建てるデザイナーズ住宅を手がけている、
Tsumugu Houseの新内です。
南向きの土地と聞くと、
「日当たりが良くて万能」「失敗がない」と思われる方も多いかもしれません。
でも実は、南向きの土地にも**見落とされがちな“欠点”や“リスク”**があるんです。
■ 南向きの土地が抱えるリアルな課題
例えば、よほど広い土地でない限り、
- 駐車場と庭が一体化してしまい、プライバシーが守りにくい
- 道路からの視線が気になり、庭で遊ぶお子さんの安全性も不安
- 防犯のために塀や門をつくると、外構費がかさむ
さらに、家の中も外から丸見えになりがち。
「南向きなんだから、窓も南に向けなきゃ!」という心理が働きやすく、
その結果、視線が気になってカーテンやシャッターを常時閉めっぱなしに…。
するとどうなるか?
せっかく“日当たりの良さ”で選んだはずの土地なのに、
思ったほど明るく感じられない住まいになってしまう、ということもあるのです。
■ 解決策が“難しい”のが、南向き最大のネック
他の方角の土地(東・西・北)であれば、
「道路側には窓をつくらない」という発想がすんなり受け入れられます。
でも、南向きとなると…。
「せっかく南向きを買ったのに、窓を作らないなんてもったいない!」
という声が、必ず出てきますよね。
この“もったいないマインド”が、
最も良い設計手法を阻害してしまうことが、南向き最大の落とし穴なのです。
✔ プライバシー確保が最優先。Tsumugu Houseの考え方
私たちTsumugu Houseでは、
南向きかどうかに関係なく、家の中のプライバシーを最優先に考えています。
外から見られるリスクがある限り、南向きでも原則、
家の正面には大きな窓をつくらない
という設計スタンスを貫いています。
■ 解決策は「中庭」か「吹抜け」
- 土地が広い → 中庭
- 土地が狭い → 吹抜け、あるいは中庭との併用
こうした設計を取り入れることで、
- 安定した採光
- 十分な開放感
- 家族のプライバシーと安心感の両立
が可能になります。
もちろん、初めて図面を見るご友人やご家族には「えっ?」と驚かれるかもしれません。
ですが、本当に暮らしやすく、心からくつろげる住まいになることを、私たちは何度も実感しています。
■ 長い目で見てコストも抑えられる
プライバシーが確保されていれば、
- 高価なシャッターやカーテン
- 高い塀や目隠しといった外構工事
といった**“防御のためのコスト”を大幅にカット**することもできます。
結果的に、建物そのものにしっかり予算を使えるようになるのです。
■ まとめ 〜土地の選び方、変えてみませんか?〜
南向きの土地は魅力的に見えますが、
その分「思い込み」や「周囲の声」に惑わされやすい面もあります。
南向きの土地を選ぶときほど、
“どう暮らしたいか”を冷静に考えることが大切です。
固定観念にとらわれず、
Tsumugu Houseではそうした部分からしっかりサポートしています。
土地選びで悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談くださいね。
それではまた。
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Tsumugu House
代表 新内芳之