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2025.08.30
ローンの有無とローンの取扱い

「夫婦でローン」が当たり前になった今、
まず見直すべき“お金の情報”
おはようございます。
Tsumugu Houseの新内です。
建築費の高騰により、
家づくりにかける予算をご夫婦の収入を
合算して組み立てるケースが増えてきました。
これ自体は、今の時代に合った合理的な方法ですが、
ご夫婦でローンを組むということは、お互いの“信用情報”が審査対象になる
ということを、意外と見落としがちです。
✔️ 家づくりの前に「お金の現状把握」をしておこう
- お互いの年収はいくらか?
- 今、どんなローンをいくつ抱えているか?
- きちんと毎月返済できているか?
こうした情報を、家づくりを始める前に共有しておくことがとても重要です。
✔️ 今やスマホも“ローン”の時代
最近は、携帯電話の機種代も分割払いが主流なので、
ほとんどの方が何かしらのローンを抱えています。
とはいえ、住宅ローンの審査において大切なのは、
「ローンを組んでいること」ではなく、
「きちんと返済しているかどうか」。
- 金額の大小を問わず
- 滞納がないこと
- 延滞をしていないこと
- いわゆる「踏み倒し」がないこと
これらが、金融機関の審査で最も重視されるポイントです。
✔️ 心配な方は信用情報の確認を
「昔ちょっと携帯代を滞納してしまったかも…」
「知らない間に信用に傷がついていたらどうしよう…」
という方は、
一度 CIC や JICC のサイトから
「個人信用情報の開示請求」をしてみてください。
数百円で確認でき、事前に住宅ローン審査に通るかどうかのヒントになります。
住宅ローンの「借入額」はどう決まるのか?
信用情報に問題がなく、住宅ローンが通りそうだとして、
次の疑問は「いくら借りられるか?」だと思います。
ここでは、**全期間固定型ローン「フラット35」**を例にご説明します。
✔️ 年収400万円を境に大きく条件が変わる
フラット35では、借入額を判断する基準として、
「年収に対する年間返済額の割合(返済負担率)」が使われます。
年収 | 年間返済限度額 | 月換算の返済可能額 |
---|---|---|
399万円以下 | 年収の30% | 約9.97万円 |
400万円以上 | 年収の35% | 約11.66万円 |
つまり、399万円と400万円の差で、
月1.7万円・年間20万円超も返済枠が変わるということです。
✔️ その差は借入額にして「500万円以上」
現在のフラット35の金利(1.82%)・35年返済でシミュレーションすると…
- 年収399万円 → 借入可能額:約3,097万円
- 年収400万円 → 借入可能額:約3,622万円
その差はなんと 525万円。
ほんの1万円の年収差で、大きな差が出てくることが分かります。
✔️ 返済中のローンがある場合はどうなる?
次に、「すでに他のローンがある場合」の考え方です。
このとき、重要になるのは以下の点です:
- 完済予定か、それとも継続返済か?
→ 完済予定なら影響なし。
継続返済なら返済額として差し引かれる。
✔️ 実例:年収400万円・月3.66万円の返済中ローンがある場合
フラット35では年収400万円の場合、
年間返済可能額は 400万円 × 35% = 140万円 → 月額約 11.66万円
ここから、既存ローンの 3.66万円 を引くと、
住宅ローンに使える返済枠は 8万円 に減少します。
この条件で金利1.82%、35年返済とすると、
借入可能額は約2,483万円となります。
✔️ 目標借入額があるなら「完済」がカギになる
たとえば、どうしても3,500万円借りたいとしたら、
既存のローンをすべて完済しない限り、フルには借りられません。
完済が難しい場合は——
- ご夫婦で収入合算して借りる
- 奥様も連帯債務者に加わる
といった方法を検討することになります。
✔️ 家づくりには「お金の話」を避けないこと
今は建築費・土地代・外構費などすべてが上がっており、
住宅ローンの“借り方”次第で家づくりの可能性も大きく変わります。
だからこそ、ご夫婦で腹を割って金銭状況を話し合っておくことが、
とても大切です。
面倒に感じるかもしれませんが、ここを避けると、
後々大きなトラブルにつながりかねません。
最後に
Tsumugu Houseでは、「家を建てる前にやっておくべきお金の話」についても、
しっかりお伝えさせていただいています。
住宅ローンに対して不安や疑問がある方は、
どんな些細なことでもご相談ください。
それではまた。